学生時代の部活やクラブ活動などで運動歴がある人や、トレーナーに付いてもらってジムで汗を流している人はともかく、運動歴が全くなく知識や技術がゼロに近い人にとって筋肥大は難しいものです。
いや、運動歴があったとしても思った通りに筋肥大させるのは難しいんですけどね。
ただガムシャラにバーベルやダンベルを振りまわすだけでは筋肉は言う事聞いてくれません。
それどころか、関節を痛めたり筋断裂を起こしたりしてしまうかも・・・
では、効率よく筋肥大させるには、どれぐらいの重量で、何回ぐらい筋肉に刺激を入れるとイイのでしょうか。
巷で筋肥大に最適だと言われている重量と回数
ネットで『筋肥大 重量 回数』で検索をすると、めちゃくちゃ多くの情報がズラーッと並びます。
- 筋肥大を狙うなら1セット7~10回できる重量で
- 低重量高回数では筋肥大しにくい
- 高重量低回数でも低重量高回数でも筋肥大はする
など、メディアによって発信されている情報は様々です。
一番多い情報は、少し前まで常識とされていた『1セット7~12回ぐらいできる重量でやる』です。
確かに、このやり方で筋肥大します。
筋肥大するのは速筋という瞬発力の筋肉で、ある程度重いもので短時間にドカンと筋肉に刺激を入れるのがイイとされていたからです。
それとは逆に遅筋という持久力の筋肉はあまり肥大しない筋肉なのですが、遅筋はそこそこの重さで長時間刺激を入れ続けると鍛えられる筋肉。
なので、20回も30回もできるような重量で長い時間筋トレをするのはあまり筋肥大しないとされていました。
ですが、低重量高回数でも同じように筋肥大する事が分かってきています。(それについてはまた別の機会にお話します)
でも、筋トレ初心者はそういう理屈っぽい事は考えなくてイイです。
「じゃあ初心者は1セット何回やればイイのよ!」
ってイライラした人もいると思いますが、ズバリ、1セットの回数は10回で十分です。
筋トレ初心者は難しく考えなくてイイ
初心者は科学的根拠や理屈で体を動かすよりも、『把握』と『コツを掴む事』が重要です。
今の自分の体はどういう状態なのかを把握して、どう動かせばどこの筋肉に効くのかを頭ではなく体で覚えてコツを掴む、コレです。
自転車の乗り方と同じです。
子供だったあの頃、自転車の乗り方は理屈じゃなく、体で覚えたはずです。
筋トレ経験者が「筋トレする時は効かせたい筋肉を意識しながら動かして!」的な事を言っているのを聞いた事がありませんか?
「は?効かせたい筋肉を意識するって何!」
「効かせたい所を頭に思い浮かべながらって動かすって事!?」
「それとも効かせたい所がしっかり動いているかどうかを確認しながらって事!?」
と、意味がわからなくて混乱していました昔の僕は。
頭で理解しようとしても経験がないから分からない・・・筋トレ初心者はそれが分からなくて当然です。
でもこれは経験を積めば自然と理解できるようになります。
なので、最初のうちはそんな事考えなくて大丈夫です。
フォームを覚える事が最優先
腕の筋トレだろうが胸の筋トレだろうが脚の筋トレだろうが、筋トレには正しいフォームというのがあります。
いくら重いバーベルやダンベルを使っていてもフォームが崩れていると思ったように筋肥大しないどころか、怪我の原因にも。
筋トレ上級者やジムにいるトレーナーに聞くのが一番間違いないですが、便利な世の中になったもので、YouTubeで『筋トレ フォーム』と検索すればいくらでも出てきます。
独学で覚えるなら動画が一番です。
ですが、そんなに知識や技術がない人が動画を投稿している場合もあるので、再生回数が多い動画(=内容に信憑性がある)を見るようにしてくださいね。
後々、ガチムチェンジでも各種目の詳しいフォームについては記事にしたいとは思います。
今現在自分が扱える重量を把握する
『初心者は1セットの回数は10回で十分』という話をしましたが、これは『10回が限界の重量で』という意味です。
例えば、ダンベルを持って肘を支点にダンベルを上げ下げするアームカールという種目をする場合、5kgのダンベルで10回が限界の人が、1kgのダンベルで10回やって余力を残して終了、というのは負荷が足りな過ぎてダメだという事です。
筋トレのメニューを作る前に、自分がどのぐらいの重量を扱えるのかを確認しましょう。
セット数は最低3セット
『1セットの回数は10回で十分』というのは、1セットで終わってヨシという事じゃないですよ。
1セット10回を3~5セット繰り返します。
アームカールで5kg10回が限界の人だとしたら、
- 1セット目…1kgのダンベルでウォーミングアップとして10回
- 2セット目…3kgのダンベルでウォーミングアップとして10回
- 3セット目…5kgのダンベルで10回(メインセット)
こんな感じです。
3セット目のメインセットで最大の力を出しきるイメージです。
ここで終わってもイイのですが、もっと追い込むために少し重量を落として4セット目に3kgで10回、5セット目に1kgで10回、とセット数を増やすのもOKです。
ただし、最初のうちはあまりやり過ぎると関節を痛めたり、激しい筋肉痛になったりする可能性もあるので、要領を掴むまでは3セットで十分です。
ちなみに、『1セットで限界まで追い込む方法』みたいな事が書いてあるメディアもありますが、初心者には無理です。
たった1セットで追い込むためには、超正しいフォームで、効かせたい筋肉を超意識してやっとできる筋トレ上級者の成せる業(ワザ)なので。
筋トレ初心者はとにかく経験を積む事
正直言うと、筋肉の部位によって『高重量低回数の方が筋肥大しやすい』『低重量高回数の方が筋肥大しやすい』があります。
ただ、筋トレ初心者が難しく考え過ぎると段々面倒になってきてジムに行かなくなる・・・のように筋トレが続きません。
理屈よりも自分の体で感覚を掴む事が大事なので、とにかく経験を積んでください。
ある程度続けて体に変化が起き始めると欲が出てきます。
「段々腕が太くなってきたけどもっと太くしたい」
「胸が大きくなってきたら肩が貧弱に見えるから肩を大きくしたい」
「上半身ばかり筋トレしていたら下半身の細さが気になってきたからどうにかしたい」
そういう欲が出てきたら知識やテクニックを取り入れていきましょう。

それまでは『1セット10回×3~5セット』を続けてくれよな!ガハハ!!