【筋肉に届け!】タンパク質の一度に吸収できる量と1日の摂取量

筋肉を大きくする事を考えると「タンパク質をたくさん摂取しなければいけないから大変だな」って思いますよね。

ボディビルダーが一度に生卵を10個飲んだり、ササミや鶏モモ肉を大量に食べたりするシーンを見て「えっ・・・」って思った事がある人もいらっしゃるでしょう。

「そのぐらい大量のタンパク質を摂取しないと筋肉って大きくならないのかよ!」的な。

正直、食べる事がそんなに好きじゃない人や、食べる事が好きでも筋肉のためとは言え大量のタンパク質摂取を考えると不安になってしまう人にとってタンパク質の摂取は修行です。

そこで今回は、一度にどれぐらいのタンパク質が体に吸収されるのか、筋トレをしながらどれぐらいの量のタンパク質を1日に摂取すればガチムチになれるのかを詳しくお話していきますね。

 

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エビデンスから見る一度に吸収できるタンパク質量

筋トレをして大量にタンパク質を摂取すればするほど筋肉は早く大きくなりそうな気がしますよね。

でも、本当に大量にタンパク質を摂取すればするほど比例して筋肉は大きくなっていくのでしょうか。

 

『タンパク質は一度に20~30gしか吸収されない』説

「タンパク質は大量に摂取しても一度に20gしか吸収されない」「タンパク質の1回の吸収限界量は30g」というウワサを聞いた事がありませんか?

このウワサが本当だとしたら、体の小さな人も体の大きな人も食べる量に関わらず同じ量のタンパク質しか吸収されないという事になりますよね。

私達日本人は朝・昼・晩の3食が基本になっていますが、力士は稽古後と晩の2食が基本です。

もし、タンパク質が一度に20~30gしか吸収されないとしたら、力士はどうやってあんなに大きな体を手に入れたのでしょうか。

力士は脂肪が多く体脂肪率が高そうなイメージがありますが、平均体脂肪率は32.5%(2013年調査)で、20%台もざらにいるうえに、どんなに体重が多い人でも30%台だそう。

一般男性18歳から39歳の標準体脂肪率は11~21%(25%以上は肥満)なので、それと比べると力士の体脂肪率は高いですが、一般男性でも体脂肪率が20~30%台は普通にいますし、40%を超える人もいます。

九重親方(元大関・千代大海)の現役時代、雑誌に体脂肪率が16%(19%だったかな)と書いてあったのを見た記憶があります。

力士は皮下脂肪の下に相当な量の筋肉があるという事ですね。

そんな筋肉量の力士が1日2回の食事で計40~60gのタンパク質しか吸収できないなんてありえません。

よって、『タンパク質は一度に20~30gしか吸収されない』というウワサは真実ではないという事になります。

 

年齢によってタンパク質吸収量・必要量が変わる

若ければ若いほど一度に吸収できるタンパク質量が多く、1日に必要なタンパク質量も多いのでは、と思っていませんか?

子供は成長にタンパク質が使われるからたくさん必要、若者は高齢者より筋肉量が多いからタンパク質がたくさん必要、そういうイメージがありますよね。

でも実は、歳をとればとるほど1日に必要なタンパク質量は多くなるんです。

その理由は、同化抵抗性(合成抵抗性)の増加です。

筋肉は簡単には肥大しません。

筋肉への適切な刺激や、筋肥大させるための適切な食事をする事で少しずつ肥大していきます。

しかし、体は筋肉がむやみやたらに大きくならないようにストッパーシステムを常に作動させています。

これが同化抵抗性と呼ばれるもの。

若い時は同化抵抗性が弱いのに対し、高齢者は同化抵抗性が強いのです。

要するに、加齢と共に筋肉がつきにくく、筋肉が減りやすくなるという事。

そのため、筋肉を維持するために歳をとればとるほどタンパク質がたくさん必要になる、というワケです。

若い時は胃腸も元気ですし食欲もありますが、歳をとればとるほど量が食べられなくなったり重いものが食べられなくなったりしますよね。

そうなると肉を食べなくなったり、野菜中心の食生活になったりします。

これではタンパク質が全く足りない状態なのです。

加齢で肉が食べられなくなってきたら、魚介類やプロテインなどから積極的にタンパク質を摂取しましょう。

高齢者でも肉が大好きな人は健康寿命が長いという研究データがあります。

それだけ私達の健康にはタンパク質が深く関わっているという事ですね。

 

一度に吸収できるタンパク質量は?

論文(※1)によると、体重1kgに対して、若者(平均年齢22歳)は0.24g±0.06g/kg、高齢者(平均年齢71歳)は0.40g±0.19g/kgが一度の摂取で最適なタンパク質量とされています。

これ以上の量を摂取しても体に変化は起きないそうです。

言い方を変えれば、若者は0.24g/kg、高齢者は0.40g/kgが筋肉に影響を及ぼすタンパク質摂取上限量=一度に無駄なく吸収できるタンパク質量と言えるのではないでしょうか。

例えば、体重70kgの若者であれば70×0.24=16.8gが一度に無駄なく吸収できるタンパク質量という事ですね。

ただし、この論文のデータは普段のタンパク質摂取量についてのデータなので、筋トレ後はこれ以上にタンパク質の摂取が必要です。

論文(※2)によると、筋トレ後のタンパク質摂取量で20g摂取した時よりも40g摂取した時の筋肉合成率が高かったとあります。

それと、筋肉量が多ければ多いほど筋肉に取り込まれるアミノ酸(タンパク質がアミノ酸に分解されて筋肉に取り込まれる)量が多くなるともあります。

この論文から分かるように、筋トレをする事で一度に無駄なく吸収できるタンパク質量の上限が普段よりも上がりますし、筋肉量によっても上限が上がります。

他に、筋トレの強度や、体の何ヵ所の部位を筋トレしたかなどでタンパク質摂取量・吸収量が変わるとあるので、「一度に○○gのタンパク質を摂取するとイイよ!」とは個人差がありハッキリ言えないようですね。

 

(※1 参考論文:J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2015 Jan;70(1):57-62. doi: 10.1093/gerona/glu103. Epub 2014 Jul 23.)

(※2 参考論文:Physiol Rep. 2016 Aug;4(15). pii: e12893. doi: 10.14814/phy2.12893.)

 

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一度に摂取するオススメのタンパク質量

年齢、体重、筋肉量、筋トレ強度、筋トレした部位の数、それらで一度に吸収できるタンパク質量が変わるなんて計算が面倒くさくないですか?

しかも、論文に書いてある年齢に関しては若者と高齢者の2パターンのデータしかないなどザックリしていますし。

プロテインのパッケージ裏に書いてある1回量の説明も「2スクープ(30g)をお好きなドリンクに溶かしてお飲み下さい」的な年齢や筋肉量などを無視したザックリとした事しか書かれていませんよね。

筋トレ上級者なら自分に適したタンパク質量を細かく計算して摂取しようとしますが、筋トレ初心者~中級者にそれは難しいですし、何より面倒で続かない可能性があります。

なので簡単に、プロテインパッケージ裏に書いてある1回の摂取量にプラス10gして摂取するのがオススメです。

プロテインパウダーの1回の摂取量は大体どこのブランドも約30gなので、プラス10gのプロテインパウダー40gを1回で摂取します。

間違えないでいただきたいのは、プラス10gとはタンパク質の量ではなくプロテインパウダーの量の話だという事。

例えば、タンパク質含有率が80%のプロテインのパッケージ裏に30g/1回と書いてある場合、プロテインパウダー30g中に含まれているタンパク質量は30×0.8=24gになります。

プロテインパウダー30gに10gプラスすると40gでタンパク質量は40×0.8=32gです。

大体のプロテインパウダーは10gプラスすればタンパク質量は約30gになるはずです。

私の経験上、筋トレ強度や筋トレ頻度にもよりますが、週2~3回筋トレする人であれば1回のプロテイン摂取で最低30gのタンパク質が摂取できていれば筋肉を肥大させる事ができます。(朝昼晩の3回の食事と、間食やジム前後などのプロテインパウダー摂取を2~4回とした場合)

『最低30g』なので、体重や筋肉量が増えてきたらそれ以上の量を積極的に摂取してください。

 

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1日に必要なタンパク質量は?

1日に必要なタンパク質量についてですが、特別な運動をしていない人、筋トレなどの運動をしている人で必要量が変わります。

全米医学アカデミー(元・米国医学研究所)が公表している特別な運動をしていない人の1日のタンパク質推奨摂取量は0.8g/kg、国際スポーツ栄養学会(ISSN)が公表している1日のタンパク質推奨摂取量は0.8~1.0g/kgなので 、特別な運動をしていない人の1日に必要なタンパク質量は『体重1kgにつき1g』摂取出来ていればまず間違いないでしょう。

次に、筋トレをしている人の1日のタンパク質推奨摂取量ですが、国際スポーツ栄養学会が公表しているデータは1.4~2.0g/kgと範囲に少し幅があるのですが、Robert W. Morton博士候補らによる研究データの1.62g/kgが参考になると言っています。

1.62g/kg・・・数字が細かくて面倒くさいので、筋トレをしている人の1日に必要なタンパク質量は『体重1kgにつき2g』と考えてイイと思います。

以上のデータを参考に体重70kgの人を例に計算してみると、特別な運動をしていない場合は70×1=70g、筋トレなどの運動をしている場合は70×2=140gが1日に必要なタンパク質量となるのです。

 

(引用:ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations)

 

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ガチムチになりたいなら自分のタンパク質必要量を知る事

筋肉は筋トレするしないに関わらず、生きていくうえでなくてはならないものです。

筋トレをしない人でも筋肉を維持するためにタンパク質は必要ですが、筋肉を大きくしたい人はもっと積極的にタンパク質を摂取しなければいけません。

今回の内容を参考に是非、自分に必要なタンパク質量を知って、足りない事なく、そしてムダなく筋肉に栄養を届けてくださいっ。

タンパク質は筋肉だけに使われるわけじゃないからな!皮膚や髪や爪なんかもタンパク質が材料として使われる!タンパク質は美容にも関係するから毎日必要量をしっかりと摂取しようぜ!ガハハ!

 

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